年末年始を振り返る1~ガウディ×井上雄彦展~
お正月が終わってしまいました。
今回も本当に年末年始が楽しかったので、
ご多分にもれずその終わりを悲しんでいます。
しばらくは年末年始のよき思い出を糧に生きていきます。
年末に長崎に旅行に行きました。
眼鏡橋。
晴れていたので立派な眼鏡に出合えました。
ガイドでもなさそうな人に声を掛けられ、勝手に説明をされるという奇妙な体験もできてよかったです。
ちょうどこの時期に長崎美術館で
「ガウディ×井上雄彦展」がやっていました。
やったね!
先に長崎に行くことが決まっていたから、ガウディ目当てでは決してなかったのですが、催されていると知ってからには行かないわけにはいきません。
オランダ坂や中華街を計画から外し、美術館をぶち込みます。
結果、すごく堪能しました。
サグラダ・ファミリアをはじめとした彼の作品は、緻密で圧巻な空間というイメージがありました。
それは感動的なのですが、どこかでそれにちょっと引いている自分がいました。
こんなに細かく作らなくてもよくない?
こんなに形があったら目が回るよ。
と、決して口には出しませんでしたが「すごい」と思うと同時に「気持ち悪い」と思っていました。
今回、ようやくその理由がわかりました。
自然をモチーフにしているからでした。
自然って何千年、何億年という膨大な時間をかけて形を作ってきたのに、
それをガウディはたかだか何十年というスピードで作ろうとした。
それに私は違和感を覚えていたのでしょう。
自分の中のもやっとしていたものがスッキリして晴れ晴れです。
ガウディそのものも魅力的ですが、井上雄彦が表現したガウディの世界観にも魅了されました。
ガウディが現代を訪れ自分の作品を観にくる世界中の人々を前にしたとき、そして今もなお建築されているサグラダ・ファミリアを前にしたとき、どのような思いを抱くだろうか、と描かれていた場面が心に残っています。
この展示は「独創とは何か」に主眼を置かれていて、ガウディがずっと答えを探しているというストーリで作らています。
考えたことなかったなぁ。
個性とは違うものなぁ。
とガウディと一緒に考えながら進んでいました。
答えが示されたときに「あぁ、そうか」と妙に納得してしまいました。
その部分だけポストカードにして欲しかった。
うまく言葉にできないことがもどかしいですね。
本当はね、ここに書いてある何倍のことを感じ取っているのですが、
言語化機能がなめらかに稼働してくれません。
今回初めて知ったのですが、ガウディは路面電車に轢かれて死んだのですね。
予想外の最期に衝撃を受けました。
しかもそのみすぼらしい身なりに「一流建築家ガウディ」と気づかれず、
しばらく放置されていたって・・・
あんまりでしょう。